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   2023.09.08.
  大町市・鳥羽奨学会:元教育課長・会の資金850万円を流用!  
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管理は一人で…異動後も引き継がず!
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借金返済に充てた!
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 教育委員会の元学校教育課長の不祥事が発覚した。学校教育を支援する団体「鳥羽奨学会」の資金およそ850万円を男性職員が私的に流用したことが判明。資金の管理は一人でしており、別の部署に異動後も引き継ぎをせず、流用を続けていたという。職員は「借金の返済に使った」などと話している。
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 2022年3月まで大町市の教育委員会で学校教育課長を務めた50代の男性職員。
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 市によると、職員は市教委が管理を任され中学校と高校に活動資金などを援助する「鳥羽奨学会」の預金などを繰り返し引き出し、およそ850万円を私的に流用していた。
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 期間は2018年12月から2023年3月までで、2022年4月に異動した後も多忙などを理由に引き継ぎをせず、流用を続けていた。資金管理はこの職員が1人で行っていたという。
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 これまでの調査で判明した流用額は、株式の配当金186万円、普通預金5万円、定期預金659万円の計約850万円。奨学会の預金通帳などは、学校教育課長が1人で管理していたが、2018~23年にかけて定期預金の解約や普通預金の払い出しが数十回にわたって確認されたという。
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 2022年4月、市長部局の課長に異動したが、その後も多忙などを理由に奨学会の事務に関する引き継ぎをしなかった。
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 後任の学校教育課長が不審に思い、上司も再三引き継ぎを促したが、職員は「通帳と印鑑が見つからない」と説明。今月下旬、牛越市長が預金取引明細書の作成を銀行に依頼し、過去の引き出し履歴が発覚した。職員は23日の市の聴取に「個人の借金返済に充てた」と話し、流用を認めている。翌日からは体調不良を理由に出勤していないという。
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 記者会見で大町市教育委員会の太田三博教育次長は、「当時の教育長からも再三にわたって引き継ぎを指示してまいりました。ただ、一番甘かった点は、本人の異動後も学校には奨学金が現金としてきちんと支払われていたので」と述べ、監査が甘かったとしている。
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 8月28日までに、ほぼ全額を弁済したという。
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 市教委は今後、鳥羽奨学会に監査役を設けるほか、預金管理などを複数人で行うなどの業務改善を進め、再発防止を図る。刑事告発などの法的措置については「最終的には鳥羽奨学会が決めることだが、市の顧問弁護士とも相談し、理事会で協議して判断する」としている。
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牛越市長は記者会見で「関係各位に大変ご迷惑をかけたこと、市民の皆さまの信頼を大きく損ねたことを深くおわびする」と陳謝した。
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 市は懲戒委員会に諮って職員を処分し、再発防止のため管理体制を見直すとしている。
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